野球指導者が知るべき筋トレ トレーニングの王様”スクワット”6選

野球のパフォーマンスを向上のためにとても重要なトレーニングがあります。それはスクワットです。

スクワットは単純に下半身を鍛えるトレーニングとしてだけでなく、野球で必要な動きを良くして力を発揮するために重要なトレーニングです。

しかし、一概にスクワットと言っても様々な方法があります。

野球指導者は目的に応じて、どのスクワットが最適なのか選択しなければいけません。

今回はスクワットの目的別の方法について詳しく解説しながら、野球選手に必要なスクワットの方法を6種類お伝えしていきます。

野球選手がスクワットを行う理由とは?

まず、野球選手がスクワットを行う理由はなんでしょうか??
それはスクワットを行うことで下半身の動きが良くなり、大きなパワーを発揮することができるようになるからです。

野球という競技の特徴として常に足が地面についた状態でプレーを行います。そして地面からパワーを得てパフォーマンスを発揮するのです。例えば、ピッチングやバッティングなどプレーするときは下半身から力を生み出し、体幹、そして上半身へと力を伝えていきます。

そのため、下半身の動きが悪かったり、生み出すパワーが少なければ、パフォーマンスは上がりません。下半身の動きや生み出す力がパフォーマンスに大きく関わっているのです。スクワットで下半身の動きが良くして、大きなパワーを発揮することができれば自然とパフォーマンス向上につながるのです。

スクワットで下半身の動きを良くする

ここまで野球選手がスクワットを行うべき理由についてお伝えしてきました。次にスクワットでの下半身の動きと下半身が生み出すパワーという点に着目して説明します。

スクワットは下半身を大きく動かしておこなうトレーニングです。股関節・膝・足首といった野球のプレーでも多く使われる関節が動きます。スクワットを行うことで野球のプレーでも使われる関節たちの動きが良くなるのです。

またスクワットは、足裏で地面を押すことで同じだけの力が反発して力が発揮されます。これは野球のプレーにおいてとても重要で、地面からの反発をいかに効率よく効果的に使えるかでパワーマンスに大きく左右します。地面からの反発をうまく使えない選手は、上半身の力だけに頼ってしまったり、下半身の筋力は高くてもそれがプレーに活かす事ができなくなってしまいます。

スクワットを行う上で、ただ単に筋肉をつけたり筋力を上げるだけでなく、関節が正しく動いているかや、地面に対してどのように力を出せているのか、という動きをまずポイントにおいて行いましょう。

さらに野球では、両足が左右対称な位置でははなく、左右非対称であったり片足の場面が多数あります。
そのためスクワットを行う際も、左右対称的なものだけではなく、左右非対称なものや片足重点的なトレーニングも必要です。

スクワットで下半身の
パワー発揮を大きくする

スクワットをおこなうことで、野球に必要な下半身を鍛えることができます。下半身を鍛えると言ってもただ単に下半身の筋肉をつければいいという訳ではありません。野球のプレーにおいて一瞬で大きな力を発揮する事が求められ、爆発的なパワーが重要です。

 

パワーとは

パワー = 筋力×スピード

という式で表されます。つまり、パワーを上げたければ筋力とスピードの両方を上げる事が必要です。
トレーニングでスクワットを行う上で、爆発的なパワーを発揮するトレーニングも行っていきましょう!

 

野球選手がトレーニングですべき
スクワット6選

それでは野球選手に必要なスクワットを6種類お伝えしていきます。目的をしっかりと把握して野球部の選手たちの目的や状況に応じてメニューを処方してくださいね。

野球選手がすべきスクワット①
スクワット

スクワットは筋トレの基本的な種目です。筋トレ初心者はまずフォームを固めとして、上級者は高重量を扱って強化目的で筋トレを行う事ができる汎用性が高い筋トレ種目です。スクワットから派生して様々な筋トレや身体の動かし方ができるようになるのでしっかり行いましょう。

目的

下半身の強化、地面に力を伝える基礎作り

方法

  • 肩幅程度に足を開きつま先を軽く開く
  • 股関節を引き込み真下にしゃがむ
  • 足裏全体で地面を押してお尻を締めながら立つ

ここに注意

※膝が内に入らないようにする
※踵が浮くほど膝が前にでたり、つま先が浮くほど後ろ体重にならないようにする
※背中が丸まらないようにする

野球選手がすべきスクワット②
ラテラルスクワット

野球では「打つ」「投げる」など体重移動を行う動きがあります。そのため横方向への体重移動を伴う筋トレが効果的です。体重移動の際に股関節が上手く使えることで身体の開きを抑える効果があります。

目的

片側の下半身の強化、地面に力を伝えるようにする、横方向への体重移動

方法

  • 足を肩幅より広く開く
  • 股関節を引き込みながら片側に体重を乗せていく
  • 体重を乗せた側の足裏全体で地面を押して立つ

ここに注意

※膝が内に入らないようにする
※踵が浮くほど膝が前にでないようにする
※背中が丸まらないようにする

野球選手がすべきスクワット③
ブルガリアンスクワット

野球では「打つ」「投げる」などで片足になったり片側に体重が乗っていく場面が多くあります。その際に、股関節を中心に動かし、また安定する事で上半身にスムーズに力を伝えることができます。

目的

片側の下半身の強化、地面に力を伝えるようにする

方法

  • 後ろ足を台に乗せ足を腰幅で前後に開く
  • 体重を前脚に9割乗せ、後脚に1割でバランスをとる程度
  • 前脚側の股関節を引き、真下にしゃがむ
  • 前足の足裏全体で地面を押して立つ

ここに注意

※膝が内に入らないようにする
※踵が浮くほど膝が前にでないようにする
※背中が丸まらないようにする
※後ろ足に力が入らないようにする

野球選手がすべきスクワット④
ローテーショナルスクワット

野球の動作は全てにおいて捻る動作が使われています。捻る動作を行うなかでただ単に捻るだけでなく、下半身で大きな力を生み出し上半身へと力が伝わる動かし方を取得できる筋トレの種目です。

目的

下半身の強化、捻転動作の獲得、下半身と上半身の連動性

方法

  • 肩幅程度に足を開きつま先を軽く開く
  • 片側の股関節を引き込み真下にしゃがみながら捻る
  • 足裏全体で地面を押してお尻を締めながら立ち同時に捻る

ここに注意

※膝が内に入らないようにする
※踵が浮くほど膝が前にでたり、つま先が浮くほど後ろ体重にならないようにする
※背中が丸まらないようにする
※上半身の動きばかりにならないようにする

野球選手がすべきスクワット⑤
ワンステップスクワット

野球ではストップ動作がとても重要で「打つ」「投げる」ときのステップ足などが代表的な例です。ステップ足がしっかり止まることで、上半身が走り力を出す事ができます。また、股関節を締める事で力を発揮する事ができる筋トレ種目でもあります。

目的

下半身の強化、ストップ動作の獲得

方法

  • 直立で胸の前で重りを抱えこむ
  • ワンステップで一気にスクワット姿勢を作り止まる
  • 内ももを締めるように一気に直立に戻る

ここに注意

※膝が内に入らないようにする
※踵が浮くほど膝が前にでたり、つま先が浮くほど後ろ体重にならないようにする
※背中が丸まらないようにする
※落とす時、上がる時どちらともだらっとせずメリハリをつける

野球選手がすべきスクワット⑥
ジャンプスクワット

野球において爆発的なパワーが必要不可欠です。いくら身体が大きくなり筋力が強くなっても、それを爆発的に発揮できなければ意味がありません。筋力がある程度ついている選手にオススメです。

目的

下半身の強化、下半身の爆発的なパワーの発揮

方法

  • スクワットポジションをとる
  • 足裏全体で地面を押して真上に最大限の力で高くジャンプする
  • 着地の際はパワーポジションで止まる

ここに注意

※膝が内に入らないようにする
※踵が浮くほど膝が前にでたり、つま先が浮くほど後ろ体重にならないようにする
※背中が丸まらないようにする

最後に

今回は野球選手の必要なスクワットのトレーニングについてお伝えしてきました。スクワットはトレーニングの王道ですが様々な種類があり、野球部の指導者は目的に応じたメニュー選択が求められます。ただ闇雲に行うのではなく、下半身の動きとパワーという点に着目しながら行い、野球の選手たちのパフォーマンスに繋がるスクワットを行っていきましょう。トレーニングの方法などのご質問がありましたらお気軽に公式LINEにお問い合わせください!

  • この記事を書いた人

keisuke-unemoto

1995年生まれ 千葉県松戸市出身 了德寺大学 健康科学部 整復医療・トレーナー学科 卒業 ストレングス&コンディションニングコーチ 中学生の時に腰のケガをした経験から、「怪我で苦しむ選手ををなくしたい」と思い、トレーナーを目指して、了德寺大学に進学。大学1 年生の時からトレーナーとしてチームの指導し、今まで小・中・高・大学生、社会人、プロ野球選手と幅広い年代のアスリートを指導。 代表チームの帯同も経験。現在は、『野球選手の夢を育む』というビジョンのもと、「パフォーマンスアップ」と「ケガの予防」のために、効率よくカラダを動かすためのトレーニング・エクササイズの指導をしている。

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